X線CTのX線点光源のブレが被写体に与える影響を調べるために,微小な被写体を拡大率25倍で撮影を行った.本実験では直径0.4㎜のドリルの刃を,マイクロフォーカスX線CT(ScanXmate-A130ss940, コムスキャンテクノ株式会社)を使用しで撮影を行った。
長時間のCT撮影を行うことで点光源のブレが大きくなると考えられるので,以下の3つの撮影条件で撮影を行った.各撮影方向で取得するデータ数である積算回数を増やすことによって撮影時間を増やす.
X線CT装置の焦点が撮影中に変動する現象はいくつかの著書で紹介されています[1]。ですが、焦点ブレを補正する研究がおこなわれている例はほとんどなく、私が知る限りでは日立メディコが行っている、機械的に焦点移動を起こしにくくする研究のみです。その研究の概要を紹介します。
その一方で画像データ上で焦点移動を補正する研究は私の知る限りでは存在せず、その有用性は大きいと考えています。
————————————–参考文献————————————–
「X線管装置の焦点移動量低減技術の開発」, MEDIX, VOL.36, pp32-36