TCP/IP -ネットワーク層-

ネットワーク層の概要
TCP/IPの5階層のうち中間に位置するネットワーク層についてです。この層は複数のネットワークを越えて宛先のコンピュータにデータを届ける役割を担っています。ほかの層とは違い、主となるプロトコルはIP一つしかありません。
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IPプロトコルについて

送信側では、トランスポート層からデータを受け取り、宛先を特定する番号(IPアドレス)などを書き込んだIPヘッダをつけて、データリンク層に渡します。トランスポート層でセグメントと呼ばれていたものは、ネットワーク層ではIPヘッダがつけられIPデータグラムと呼びます。IPのデータ転送はベストエフォート方式と呼ばれています。ヘッダが壊れていないかのチェックや宛先の住所が存在しない時の対応はしますが、再送処理はしません。このことから信頼性のないプロトコルと呼ばれることがあります。受信側では、IPヘッダに書かれたIPアドレス(宛先の住所)を確認して、自分あての時のみ受け取ります。そして、トランスポート層の指定されたプロトコルに渡します。

IPアドレスについて

IPアドレスはネットワーク上の機器を区別するための番号です。番号の重複を防ぐためにはICANNという機関が中心になって世界中のIPアドレスを管理しています。32桁のビット列からなり基本的に次のような構造になっています。

ipadresss

ネットワーク部にネットワーク固有の番号が入り、ホスト部に個々のコンピュータを表す番号が入ります。通常は8ビットずつピリオドで区切り、10進数で表します。

宛先窓の道案内

通信サービスにおいて、ネットワーク間をつないでパケットが宛先に届くまでの道案内をするための機器にルータがあります。ルーターのネットワーク層ではIPヘッダに記されたIPアドレスを見て次の転送先を決定します。通信の世界ではコンピュータ間の距離を通過したルータの数で表します。この時に使用する単位をホップといいます。ルーターが行う宛先までの経路決定をルーティングといいます。ルータはルーティングを行うためにルーティングテーブルという情報を持っています。

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